翻訳会社トライベクトル-弊社の美術、アート翻訳実績のご紹介

「アート翻訳者養成講座」終了レポート

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2018年2月から3月まで3回にわたって開催された「アート翻訳者養成講座」ですが、先日無事に終了いたしましたのでご報告いたします。

講座の内容

アート分野の翻訳を専門にしていくために、必要な知識や技術、そしてアート翻訳者としての心構えやアート業界の情報など、包括的にお伝えしました。

またインバウンドニーズも同時に高まっている中で、ミュージアムにおける翻訳の重要性は増しています。来館者(外国人観光客)とのコンタクトポイントとして、英語や中国語などの多言語表記は外すことができないため、「適当に翻訳しておけばいい」ということにはなりません。このようにインバウンドと言う側面からも、「アート分野の翻訳」というのはますます重要なポジションにあることを具体的な事例を交えながら、お伝えいたしました。

受講者の熱意と想い

今回の受講者の方は、みなさますべて非常に熱い情熱や目的をお持ちの方ばかりで、その熱量に圧倒されることもありました。また携わっているお仕事は様々でしたが、「アートが好き」「英語が好き」というのは共通していらっしゃいました。「アート翻訳者になりたい」「日本文化を広めたい」といった素晴らしい目的は受講者の方々の情熱に支えられていると感じました。

受講者の方々からは講座中にも積極的にご質問をいただき、少人数限定のメリットを最大限生かしていただけたようです。

アンケート結果

 

※許可をいただいた方のみ掲載しております。

Q1. 本講座に参加する前はどんな悩みや課題をお持ちでしたか?

「アート翻訳者になりたいと思っていましたが具体的な勉強方法が分かりませんでした」

「キャリアプランをどう描くか」

「アート翻訳者になるというのが一番大きな目標でしたので本講座で『どうしてもチャンスをモノにしなければ』というプレッシャーを感じ、『これが最後のチャンスかも』という気持ちでいました」

「アート分野の翻訳をやりたい、日本文化を海外の方に紹介したいと思っておりました」

Q2. 実際に参加して良かった点やご期待を上回っていた点などございましたか?

「勉強するべきこと、そしてアート翻訳をするための心構えを頂戴いたしました」

「すべてをトータルで伝えたい、という想いが伝わりました。心構えからしっかり教えていただいたということで、トライベクトル様の本気度がかなり理解できたと思います」

「自分の現状を知ることができました。今後も鍛錬を積み重ねていきたいです」

「美術が好きという気持ちと勉強してきた英語力を試したいという単純な思いでしたが、美術に関する幅広い関心を刺激されました。英語に関してはまだまだ未熟である現状を痛感しました。さらに研鑽を積み、良い翻訳者になりたいです」

Q3. その他講師へのメッセージ等ございましたらお書きください

「貴重なお話をありがとうございました。教えていただきました参考図書も現在読んでおります。今後もいただいたフィードバックを大切に、自分の翻訳に活かしていきたいです。そして本当に、日本の素晴らしさをもっと海外の方に分かって頂けるお手伝いをしていけたらと思います」

「もっと学びたい、というのが率直な想いです。英訳→添削というサイクルをガンガンこなすのが今一番必要な勉強だと思います。『アート翻訳に対する必要性をここまで感じていらっしゃる訳者の方々、会社がある』と知ることができたのが私の一番の喜びです」

「今後もぜひご指導承りたいです。FaceBook などにもっともっと多くのメッセージを載せてください!」

「美術は人によって身近に楽しむ方とそうでない方が区別される印象がありますが、美術好きな受講生の皆さんと遠山先生の広く深い講義で切磋琢磨する機会をいただき、毎回とても楽しかったです。先生の英語力もあこがれるばかりですが、気を引き締めて頑張ります」

その他、メール等でも毎回大変多くのご感想をいただいております。どうもありがとうございました。

講師からのメッセージ

講師からのメッセージも合わせて掲載いたします。

受講生の皆さんへ

3回にわたる「アート翻訳者養成講座」、お楽しみいただけましたでしょうか?

この講座の目標は「覚醒」でした。アート翻訳者としての自覚を呼び覚まして強めるべく、アート翻訳の現場で起きている事柄を教材に、アート翻訳の概要を知っていただき、何を目指して勉強することができるかを示しました。大変熱心に受講してくださった皆さんに感謝いたします。

効率や高性能をひたすら強調してきたこれまでのビジネス姿勢はもはや限界を迎えています。これからは製造業でもサービス業でも「差別化」や「ストーリー」が重視されるといわれています。自らの美意識や価値判断が問われる時代が来つつあります。そこで再び「アート」が必要とされます。「アート」を趣味や道楽の範疇でとらえる傾向はまだまだ残っているものの、自らの感覚や能力を高める資源としての「アート」の実際的な価値がようやく認識されるようになりました。この流れがより太く、強くなっていってほしいと思います。そうなれば、アート翻訳の世界にも次の波が訪れるでしょう。単なるインバウンド対策として、「日本の文化を知らせる」域にとどまらず、美を通じて人々の知性や徳を高めたいという高い志を持った翻訳者が一人でも増えてくれることを願ってやみません。

皆さんのさらなる奮闘に期待いたします。

トライベクトル株式会社

グローバル ランゲージ スーパーバイザー

遠山 学

今後に向けて

「アート翻訳者養成講座」について、今回の受講者の方からは高いご評価をいただけたとホッと安心しております。とはいえ、今回も多くの反省点がありました。次回以降の開催に向けて、さらなる改善を続けたいと考えております。

また、アンケート等で色々なご意見をいただいておりますので、参考にさせていただきながら、アート分野の翻訳者をご希望とされる方々へ、より有用なコンテンツをお届けできればと考えております。

引き続き、スタッフ一同努力してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。