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新しくインバウンド担当者になった人向けのインバウンド基本情報

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4月から新年度が始まりました。新年度を迎えるミュージアムでは、様々なイベントや新しいチャレンジ、人事異動など多くの変化があるかもしれません。

そんな中で、ミュージアムにおける「インバウンド対策」は重要度を増しています。何故なら連日ニュースやメディアで発表される「外国人観光客数」が増加の一途を辿っているからです。

JNTO:統計データ(訪日外国人・出国日本人)

https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/visitor_trends/

統計資料からだけでなく、街中を見れば明らかに外国人が増えている―そんな感覚をすでにお持ちではないでしょうか。

また、インバウンドを取り巻くプレイヤーもどんどん増えていますし、新しい技術もどんどん発表されています。そんな中、ミュージアムのインバウンド対策としていったい何をどうやって進めていけばいいのでしょうか。

今回は、そのような「初めてのインバウンド担当者」の方のために、インバウンド対策の基本情報をお伝えします。

特に学芸員の方々は、(4月とは限りませんが)非常に仕事の量も種類も多く、日々目の回るような忙しさの中、何とか仕事をこなしているケースもあるかと思います。「雑芸員」などという言葉で揶揄されることもありますね。

つまり、すでに「何でもやらないといけない」という状態であるにもかかわらず、これらの業務に加えて「インバウンドの担当者」という役割を与えられた方は意外と多いのではないでしょうか。私たちも実際に、そういう方に何人もお会いしています。中には「たったひとりでインバウンド担当になってしまった。いったいどうすればいいのか分からない!」とお悩みの方もいらっしゃるのです。

そんな方のお仕事に少しでもお役に立つために、インバウンドにおけるフレームワークをご紹介します。

大切なのは「お金」「リソース」「マーケティング」

初めてインバウンド担当者にアサインされたとき、最初に何が思い浮かぶでしょうか?

「パンフレットを翻訳しないと」

「中国語も韓国語も必要なのか?」

「音声ガイドも外国語にした方がいいかも?」

 

もし、誰にも質問できない状態や立場ならこんな風に考えても何らおかしなことではありません。

しかし残念ながら、これは正しい考え方ではありません。物事を決めて進めるときに、このように細部から考えてしまうと望む結果を得ることはできないのです。

まず最初に考えなくてはならないのは、この3つです。

当たり前でしょうか?しかし、急にインバウンド担当者になって、最初に思い浮かぶのは「翻訳はどうしよう?」や「何から手を付けよう?」といったある意味で純粋で素朴な疑問ではないでしょうか。そして周囲に相談する人がいなければ、ネット検索するわけです。

しかし、本来はそうではありません。この3つを把握することなしに、自館にとっての最適なインバウンド対策は何かというのは見えてきません。では順番に見ていきましょう。

お金は何にどのくらい使えるのか?

これは「インバウンド対策にかけられる予算」のことです。「予算」がいったいいくらあるのか?これは超重要ですからしっかり把握しなくてはなりません。

例えば、あまり使える予算が無いことが分かったら、補助金や助成金を申請するということもできます。

美術館、博物館が使えるインバウンド助成金、補助金まとめ(2018年3月更新)

インバウンド対策を進めていく上で必要なリソースは何か、誰か?

インバウンド対策をすべて自館だけで完結させるのは難しいでしょう。その理由は様々ですが、例えば多言語化ひとつとっても、翻訳会社に依頼しなくてはならないでしょうし、イベントを増やすにしても広告代理店や制作会社などとの連携は必須です。

いわゆる「リソース」を把握しなくてはなりません。信頼できるパートナーをじっくり探すということです。特にインバウンド対策というのは、地域連携の要素も強いため、周囲の施設や交通機関、また宿泊施設などのインバウンドプレーヤーとの協力が不可欠です。

誰に、どう見せていくのか?

ミュージアムは様々です。それぞれが特徴のある館ばかりですから、「その館らしさ」というのは、すでに存在し、世間にも認知されているでしょう。すでに来年の企画展の予定などは決まっているでしょうから、考えなくてはならないのはそのコンテンツの見せ方、つまり「マーケティング」です。

すでに展覧会の告知や PR の一連のプロセスはあるはずなので、それをインバウンド向けにどこまでやるのか、どうやってやるのかを考える必要があります。何でもかんでも英語に翻訳すればいいわけではありません。

外国人観光客へのマーケティング的な発想が必要になります。

現状→目標へ

この 3 つをしっかり把握したら、あとは目標に向かって進めていくだけです。しかし、優先順位、予算配分なども考えなくてはなりませんから、やはり自館だけで進めるのは(担当者が多ければいいのですが)、なかなか大変なケースもあるでしょう。

そんなときは、一緒にインバウンド対策を考えてくれる「コンサルティングサービス」を利用するのもひとつの手です。最初から最後までグランドラインをひいてくれるので、そこに自館らしさを肉付け、優先順位を決めて進めていくことによって立ち上がりがスムースになるからです。

ミュージアム専門 インバウンド コンサルティングプラン

 

優先順位に基づいて具体的な作業を

やるべきことが明確になったら、最適なパートナーと共に粛々と打ち手を進めていきます。コンサルティング契約があれば、PDCA をしっかり計測していき、うまくいった施策、そうでない施策を振り分けて、さらに確度の高い手段やツールを選択すべきでしょう。

二人三脚で一緒にインバウンド対策を進めてくれるパートナーがいれば安心ですし、スピーディに進めることができます。そして何より成功の確率も高くなるでしょう。

またコンサルティングパートナーがいない場合でも、自分たちで設計したプランを進め、検証し、改善し、さらにマーケティングを加速させていくことで、外国人観光客を集客&接客することができます。

「仕事は準備が8割以上だ」と言われます。設計段階を省略することなく進めていくことによって、貴館が期待する結果を得ることができるのです。

まとめ

大切なのは、自分たちの現状を把握すること、目的を設定すること、そしてその目的を達成するために必要なものをそろえることです。

弊社では、コンサルティングプランのほか、15のサービスに分かれた「インバウンド集客サービス」もご提供しております。

弊社のコンサルティングプランと並行して貴館にとって効果的な打ち手を考え、実行していくことができます。

https://art.trivector.co.jp/inbound/

ご興味があればぜひお問い合わせください。